記録的な猛暑と災害続きの日本列島。皆さま恙無くお過ごしでしょうか?
私たちは現在、4回目となる東京表参道GYRE GALLERYで開催中の展覧会に張り付き、アートのお仕事に専念しています。その間、「THE WORLD」農地は、信頼できる人たちに管理をお願いしていています。毎日入る農地の現状報告に対し指示出しをしながら、安心して任せられる仲間がいることの有り難さを、しみじみと感じています。
Reort-2では、作業小屋のリノベーションの真っ最中でしたが、展覧会開始の少し前に、ギリギリセーフで引き渡しが終わりました!
見違える様に綺麗になった作業小屋は、大工の棟梁のお話だと、築70〜80年は経っているそうです。そのわりにはしっかりとした作りで、残して再利用することにしました。初めて足を踏み入れた時、「あっ、これはアカンやつだ。一刻も早くここから出なければ危険が及ぶ。」というのが私の感想でした。当初想像していたBefore→Afterを遥かに超える出来栄えは、長年職人として生きてきた棟梁たちの匠の技が生かされまくった証です。
大工さん、塗装屋さん、電気屋さん、クロス屋さん、窓屋さん、清掃屋さん、その他まだまだ沢山の人達が関わって出来た作業小屋です。十勝の夏はカラッとはしているものの、気温は結構高くなります。炎天下、黙々と作業する彼等の姿から、人間が身体を使って働くことの尊さ、そして今まであまり関わることのなかった職人たちの生き様に、尊敬の念を覚えた私たちでした。
「気は優しくて力持ち」最高にカッコイイ男たちによって完成された作業小屋は、ピンクの屋根と白の壁、キッチンの壁はレモンイエロー、急な階段にサービスで付けてくれた手摺りなど、皆をまるっと包んでくれるに場所になるに違いありません。
当初は、農地にあるD型倉庫やA型倉庫の壁の塗り替えも検討していたのですが、色々な資材の高騰により、今回は断念せざるをえませんでした。実現したい夢と現実の世界にはいつも隔たりがあるものですが、それでも数年前に比べると、私たちの目指す社会というものに、一歩一歩着実に近づいて来ている様な気がします。
そして、去年の秋に植えたニンニクたちの収穫がいよいよ始まりました!菌液を育てる巨大なプールを作るため、泥だらけになりながら何日も掛かる穴掘りから始まった農業。前年小麦を植えていた畑で秋に始められる作物は、ニンニクしか選択肢がありませんでした。このニンニク、ベテランさんでも根を上げるくらい過酷な作業工程です。でも私たち、やりました。ニンニクは想定外にちゃんと育ちました。一番驚いているのはやっている本人たちです。しかし、喜んでばかりはいられず、ニンニクの売り先問題が発生!!どなたかいいアイデアをお持ちの方、ご連絡お待ちしております。
8月いっぱいで展覧会が終わりますが、その後大豆の収穫が始まります。農作業が少し落ち着く冬から春に掛け、「THE WORLD」の今後の事業計画や、アート関連の販路拡大など、やることは山の様にあります。
「THE WORLD」という場所はまだスタート地点に立ったばかり。コロナを機に描き始めた「THE WORLD」構想は、人生史上最も過酷な道のりですが、支えてくださる皆さまからのエールを胸に、カッコ悪く転んでもまた立ち上がる勇気と希望を持ち続け、これからも精進して参ります。
現在開催中の展覧会は、7月15日〜8月27日迄!
久しぶりに皆さまにお目にかかれますことを楽しみにしております。
May you have a lot of summer memories.
https://gyre-omotesando.com/artandgallery/outsiderart2023/
ではまた次回のレポートまで、皆さまお元気で!
一般社団法人Arts and Creative Mind 代表理事 杉本志乃
理事 萩中華世